参加者3名、荒れ模様の冬空。地吹雪のホワイトアウトを抜けて辿り着いた薬莱山は、想像以上の積雪と暴風雪が待っていました。周回を断念しピストンへ切り替えた判断、雪庇の風下で味わった束の間の安堵――“冬の薬莱山”の厳しさと魅力が凝縮された一日です。
2026年2月12日。参加人数は3名と少なく、天候も荒れ模様でした。仙台を出発して国道を順調に進みましたが、色麻町を過ぎたあたりから地吹雪が強まり、ホワイトアウトになる場面もありました。ところが薬莱山が近づくにつれ吹雪は次第におさまり、駐車場では落ち着いて出発準備を整えることができました。
その間、別の3人グループが先に出発。私たちは15分ほど遅れて歩き始め、先行グループがつけてくれたラッセルの跡を頼りに進みました。途中で何度か休憩を挟みながら、無理に追い付こうとせず、一定のペースを守ってゆっくりと標高を上げていきました。
山頂は暴風と吹雪。厳しい状況ではありましたが、雪庇の風下に身を寄せられる場所を見つけ、昼食と休憩を楽しむことができました。一方で、山頂より先は雪の壁のような状態になっており、右へ巻いて進むルートは雪の付き方が不安定で危険と判断。予定していた周回ルートは取りやめ、山頂往復のピストンに切り替えました。この日は他のグループや単独行の方々も同様にピストンを選択しており、状況の厳しさがうかがえました。
薬莱山でこれほどの積雪は初めての経験でした。二つの祠は雪の中にすっかり埋もれて見えず、稜線上では風雪で踏み跡が消えかかっていました。慎重にルートを確認しながら下ると、樹林帯に入った途端に風が和らぎ、ようやく落ち着いた空気に包まれました。雪は重く、体力をじわじわ奪う感触。それでも「もう少し雪が落ち着けば周回もできるのでは」と、次の機会への手応えも残る山行となりました。
下山後は道の駅に立ち寄り、冬野菜を買って帰途へ。厳しさの中にも、冬山ならではの達成感と小さな楽しみが詰まった一日でした。


