雨に霞む真紅の絨毯──徳千丈山つつじ登山記(2025/5/25)

ハイキング

曇天の徳千丈山で出会ったのは、真紅に燃えるつつじの絨毯でした。雨に霞む花景色は、かえって幽玄さを増し、心に深い余韻を残します。下山後の山菜、そして被災を越えて佇む気仙沼・向洋高校――自然と人の物語に触れた、忘れがたい月例登山の一日です。


2025年5月25日の月例登山は、仲間5人(男性2人、女性3人)で「日本一のつつじ」と名高い徳千丈山へ向かいました。早朝からの長距離ドライブを経て辿り着いた登山口は曇天に包まれていましたが、歩き出すと不思議と心がほどけ、静かな期待が胸に満ちていきました。

第1展望台に差し掛かった瞬間、視界いっぱいに広がる真紅のつつじが現れました。まるで絨毯のように山肌を染め上げる光景に、思わず息を呑み、言葉を失うほどでした。

山頂を目指して進むうちに雨が落ち始め、つつじの色彩は霞の中へ溶け込むように変化していきます。鮮やかさに加えて、雨に煙る花景色の幽玄さが増し、徳千丈山らしい風情を一層引き立ててくれました。赤いつつじ、雨に霞む山道、その移ろいそのものが、この日の記憶を特別なものにしてくれたように感じます。

下山後は道の駅に立ち寄り、山菜を手に入れました。登山の余韻のまま、地元の恵みを手に取る時間はどこか嬉しく、旅の締めくくりにふさわしいひとときでした。帰路には「冷えたビールで乾杯」が待っていると思うと、自然と笑みがこぼれます。

さらに番外編として訪れたのは、被災を乗り越えた気仙沼市の向洋高校でした。目の前に広がる景色とそこに刻まれた物語は、私たちの心に静かに、しかし確かに残りました。

赤いつつじの鮮やかさと、雨に霞む山道、そして被災地の息吹。自然の美しさと人の歩みが重なり合い、清々しくも深い余韻を残してくれた一日でした。参加者それぞれの笑顔と静かな感動が、私たちの心にしっかりと刻まれています。